同じくらいの腕でも、毎年頼まれる人と、一度きりで終わる人がいます。
差が付いているのは撮影の日ではありません。撮り終えたあとの数週間です。
写真の良し悪しは、実は比べられていない
お客様は他のカメラマンの写真と並べて見ていません。 比べる相手がいないので、「良かった」以上の判断ができない。
代わりに、はっきり比べられるものがあります。やりとりの気持ちよさです。これは他の買い物と比べられます。
- 返事が早かったか
- 言ったとおりの日に届いたか
- 聞きたいことをすぐ聞けたか
- 受け取るのが簡単だったか
写真の質は「期待どおり」で足ります。差が付くのは、その周りです。
納期を守る
当たり前に見えますが、ここで落としている人が一番多い。
そして遅れたことは、写真が良くても相殺されません。別々に記憶されます。「写真は良かったけど、遅かった」という形で、 次に人に話すときの一文になります。
詳しくは 納期の決め方と、伝え方 に書きました。
受け取りで困らせない
納品はゴールではなく、相手にとっては作業の始まりです。 ここでつまずくと、写真の印象まで下がります。
よくあるつまずき
- スマホで開けない。ZIP を送られても、スマホでは 展開できないことがある
- 分割されている。「その 1」「その 2」が届くと、 全部揃ったか自分で数えることになる
- 期限が分からない。いつまでに落とせばいいのか 書いていない
スマホだけで完結できるかどうかが、いまは一番大きい。パソコンを開かないと受け取れない納品は、それだけで面倒と記憶されます。
紹介が生まれる瞬間
紹介は「良い写真でしたよ」からは生まれません。写真を見せる場面で生まれます。
祖父母に見せる。友達に送る。年賀状にする。そのときに 「これ、どこで撮ったの」と聞かれる。その瞬間に、あなたの名前が出るかどうかです。
名前が出るようにしておく
- 納品の案内に、屋号と連絡先を書いておく
- 共有できる形で渡す(転送しづらいと、見せる場面が減る)
- 「よければ、お友達にも」と一言添える
最後の一言は、言うか言わないかで差が出ます。頼んでいいと分かっていない人のほうが多いので。
1 年後に連絡する
七五三も誕生日も入学も、1 年ごとに来ます。そして相手は、去年頼んだ人の名前をたいてい忘れています。
悪気はなく、年に一度しか使わないものだからです。思い出してもらえれば、探す手間がない分だけ有利になります。
売り込みでなくて構いません。「去年の今頃、七五三を撮らせて いただきました。今年もご予定があればお声がけください」。これだけで戻ってくる人がいます。
連絡できる状態にしておく
そのためには、いつ誰を撮ったかが残っていることが要ります。 撮影日・お名前・内容の 3 つだけで足ります。
納品の記録がサービス側に残っていれば、そこを見れば済みます。 手元の台帳が無いなら、そこから作ってください。
やらなくていいこと
ここまで書いたことに、SNS の更新頻度も広告も入っていません。
新規を増やす話と、次も頼まれる話は別です。 後者は、すでに一度頼んでくれた人に対して何をするかで、 こちらのほうがはるかに確率が高い。
毎日投稿するより、去年のお客様に 1 通送るほうが、 1 件の撮影につながりやすいと思います。
受け取りやすさについては 撮影データの渡し方 に、期限の伝え方は 納品したデータの、消しどき に書きました。写真の納品・販売サービス Utsurie(うつりえ) では、納品の記録が撮影ごとに残るので、翌年の連絡先を探し直さずに 済みます。


