草の上でくつろぐ三世代の家族

雨のとき、誰がいつ決めるか

前日の夜に「どうしますか」と聞かれて、こちらも決められない。延期の判断を当日の空模様に任せないための、決め方と伝え方。

七五三の前日、21 時。「明日の天気、どうしましょうか」と連絡が来ます。

予報は降水確率 50%。こちらにも分かりません。そこから 1 時間、お互いに決められないやりとりが続きます。

決まらないのは、決める人がいないから

天気が読めないからではありません。誰が、いつ、何を見て決めるのかを決めていないからです。

相手は「プロに判断してほしい」と思っています。こちらは 「お客様のご都合次第です」と答えます。どちらも相手に預けるので、止まります。

その場で決める+天気を見てから判断できる−前夜に長い相談になる−判断の責任がこちらに来る−着付けや親族の予定が崩れる−振替日が埋まっている先に決めてある+連絡 1 通で済む+責任の所在がはっきりする+振替日を押さえてある−撮れたかもしれない日に中止になる
決めていないと、前夜の 1 時間と、判断の責任がこちらに乗ります。

決めるのは 3 つだけ

1. 判断する時刻

「前日の 18 時」のように、時刻で決めます。「当日の朝」にすると、着付けやヘアメイクの予約が動かせなくなった 後の判断になります。

屋外の撮影で、着付けが入るなら前日。着替えだけなら当日朝でも 間に合います。相手の段取りの、いちばん早い予約から逆算してください。

2. 何を見るか

「雨が降ったら」では決まりません。小雨は雨か。曇りは晴れか。

降水確率で線を引くのがいちばん揉めません。「前日 18 時の時点で、撮影時間帯の降水確率が 50% 以上なら延期」。 数字なので、お互いに同じものを見られます。

3. 誰が決めるか

こちらが決める、と書いておくほうが親切です。相手は何度も経験していません。基準を示したうえで最終判断を 引き受けると、相手は待っていればよくなります。

ただし「お客様から延期のお申し出があった場合はそれに従う」も同時に書いてください。体調や、当日になって気が進まない、という 事情を潰さないために。

振替日を先に押さえる

ここが抜けていると、延期を決めた瞬間に次の問題が始まります。

申し込みのときに、第 2 候補日まで決めておいてください。七五三や卒園の時期は土日が埋まります。延期してから探すと、 2 か月先になることがあります。

決めること書き方の例
判断の時刻前日 18 時までにご連絡します
基準撮影時間帯の降水確率 50% 以上
決める人こちらで判断します。お客様からのお申し出も承ります
振替日お申し込み時に第 2 候補日をお決めいただきます
延期の費用天候による延期は無料。1 回まで

何回まで延期できるか

回数を決めておいてください。決めていないと、 3 回目の延期を断る理由がその場で要ります。

天候による延期は 1 回まで無料、2 回目以降はキャンセル料の扱いに準じる。 このくらいで足ります。

1 回で十分なことがほとんどです。2 回続けて流れるのは、 そもそも時期の選び方に無理がある場合が多く、そこは別の相談になります。

雨でも撮る、という選択肢も出す

延期か中止かの 2 択にしないでください。室内に切り替えられる場所を 1 つ持っておくと、 その日に終わります。

  • 神社の授与所や参道の屋根のある場所(事前に許可を取る)
  • レンタルスタジオ(当日予約が効くところを調べておく)
  • ご自宅

着付けを済ませてしまった後なら、相手は「今日撮りたい」と思っていることのほうが多いです。選択肢を出さずに延期を決めると、その気持ちが行き場を失います。

伝えるのは、申し込みのとき

前日に初めて説明すると、どんなに妥当な基準でも「こちらの都合で決められた」と受け取られます。

申し込みの案内に 3 行入れておくだけで、前日の連絡が 「予定通り、18 時の判断です」の 1 通で済みます。

揉めるのは、決めていなかったからではなく、決めたことを伝えていなかったからです。