机に広げられた、プリントされた写真の束

2026年9月29日

納品したデータを、いつまで持っておくべきか

「まだ落としていないかも」と思うと消せない。保管期限を先に決めて伝えると、こちらも相手も楽になります。期間の決め方と、伝え方の話。

3 年前の撮影データが、まだドライブに入っている。 消していいのか分からないので置いてある。 よくある状態だと思います。

これは整理が下手なのではなく、期限を決めずに渡したから起きていることです。

なぜ消せなくなるのか

期限を伝えていないと、暗黙に「ずっと持っている」と約束したことに なります。すると、

  • 消した後に「もう一度ください」と言われるのが怖い
  • いつ消していいのか自分でも決められない
  • 容量が増え続け、いつか有料プランを買い足す

最初に期限を伝えておけば、期限が来たら消せます。それだけのことです。

期間の決め方

3 つに分けて考えると決めやすくなります。

納品から 180 日納品ここから選ぶ90 日閲覧と未購入が終了180 日再ダウンロード終了
Utsurie の既定値。削除の 7 日前と 1 日前に通知する。

1. 選んでもらう期間

納品してから、お客様が写真を選ぶ期間。短すぎると急かすことになり、長すぎると忘れられます。

経験的に、動くのは最初の 1 週間です。そこで動かなければ、 1 か月置いても同じ。ただ、七五三や成人式は親族に相談してから 決めることがあるので、3 か月あれば十分という感覚です。

2. 未購入データを持っておく期間

選ばれなかった写真の原本を、いつまで持つか。 ここが容量を一番食います。

選ぶ期間と同じにするのが素直です。 「見られる期間が終わったら、買われなかったものは消す」。 説明も 1 行で済みます。

3. 購入済みを再ダウンロードできる期間

ここだけは長めに取るべきです。代金をもらっている以上、パソコンを買い替えたくらいで 失われると困ります。

半年あれば、たいていの事故はカバーできます。 年賀状を作る時期に「去年の写真を」と言われることもあるので、 撮影の季節性も考えて決めてください。

伝え方

期限は納品のときに、具体的な日付で伝えます。 「90 日間」ではなく「◯月◯日まで」です。日数で言われると、 いつまでか計算しないと分かりません。

そして削除の前に知らせる。これが無いと、期限を伝えていても「聞いていない」になります。 1 週間前と前日の 2 回あれば、ほとんどの人は間に合います。

「バックアップではない」と言っておく

一番揉めるのがここです。お客様は、渡した先が保管場所だと思っていることがあります。

納品の案内に一行入れておいてください。

「保存場所ではありません。パソコンなど、消えない場所に保存して ください」

言っておけば、期限が来ても「聞いていた話」になります。 言っていなければ、こちらの落ち度になります。

自分の手元をどうするか

納品サービスに上げたから手元を消す、というのは危ない運用です。サービス側の障害や事故で失われたとき、誰の手にも残りません。

少なくとも購入された写真は、期限が過ぎるまで手元にも置いておくのが 安全です。容量が厳しければ、選ばれなかった分から消してください。

期間の具体例として、写真の納品・販売サービス Utsurie(うつりえ) では、閲覧と未購入データが 90 日、購入済みの再ダウンロードが 180 日、 削除の 7 日前と 1 日前に通知、という設定にしています。 期限はギャラリーごとに延長できます。